薄毛に悩む男性たちには朗報
2010年4月20日、日本皮膚科学会から、男性型脱毛症の診療に対するガイドラインが発表された。
国内メーカーからの資料、国内外の論文などから科学的根拠の有無を調べ、その効果を5段階で評価した。
強く勧められる=A
勧められる=B
考慮してもよいが、十分な根拠がない=C1
根拠がないので勧められない=C2
行わないよう勧められる=D
A評価されたのは、万有製薬が販売する「プロペシア」(
成分フィナステリド)と、大正製薬の「リアップ」(成分ミノキシジル)だった。
資生堂商品に含まれているアデノシン、花王商品に含まれているt-フラバノンはC1と評価され、各メーカーの明暗は分かれた。
また、自分の後頭部の毛組織を脱毛部に移植する自毛植毛はB評価、化学繊維を用いる人工毛植毛は、感染症や拒絶反応などの報告が多く、D評価となっている。
反発、困惑広がる業界内
C1以下に評価されたメーカーや医療機関では、すでに反発や困惑が広がっている。
化研生薬(C2評価)では、「医薬部外品なので論文データが不足しているのは事実だが、動物実験で効果が示されている」と困惑を隠さない。人工植毛を手がける大手社長は、「安全性への配慮に欠けた商品と一緒に評価しないで欲しい」と反発の姿勢を見せている。
他メーカーからも、今回のガイドラインは安易だった、今後の商品販売に影響を与える、など業界に与える影響は小さくない。
社団法人日本皮膚科学会万有製薬株式会社大正製薬株式会社株式会社資生堂花王株式会社化研生薬株式会社男性型脱毛症診療ガイドライン(2010 年版)